運転手さんと別れ、サビハ・ギョクチェン空港に入る。
入る……入れない。
厳重なセキュリティチェックをパスしないと、入れない。
飛行機に乗る人も、見送りに来た人も全員だ。
それがまた激しく厳重で、いくら待っても順番が来ない。
ガイドさんと添乗員さんが、ツアーのメンバーをあっちこっちに割り振る。
それでも全員がゲートを通過するまで、かなりの時間がかかってしまった。
荷物を添乗員さんが見ていてくれるというので、トイレなどに行く。
まず、本屋を見てみる。
英語トルコ語対訳の単語帳が気になったが、残りのトルコリラでは心もとない。
一通り見てトイレに向かう。
トイレはきれいだし、清掃が行き届いている。トイレットペーパーも切れていなかった。
ごみもすぐに片づけていく。
まず夕飯を食べていないので、何を食べようか回る。
結局マクドナルドに向かう。
えっとえっととやっていたら、トルコのお姉さんがこれなんかどうですか?と進めてくれるものを食べた。
なんか言うとうんうんうなずいていたため、最終的になぜか頼んだ覚えがないナゲットまでついてきた。
コーラはバケツのようにでっかいし、お腹がぱんぱんになった。
ハンバーガーは何かわからないけれど、日本のものに比べると、少しスパイシーだった。
もう一度トイレに行こうとして、売店があるのに気が付く。
例のりんごの炭酸水があるかなと思ったが、やはりない。
代わりに別の飲み物を買ってみる。
スイカとイチゴだ。口をつけてみると割とおいしい。
トイレに行って歯を磨き、時間になったので集合場所に戻る。
帰りもカタール航空で、添乗員さんが寝ないで座席を指定してくれたので、あとはチェックインするだけだ。
なんでも、急遽最初と違う飛行機になり、広くなったものの座席はリセット。
おかげでまたツアー客全員の座席を指定したという。
本当に、添乗員という仕事は大変だと思う。
チェックインが終わり、10日間を共にした陽気なガイドさんとの別れの時になった。
一人ひとりと握手してくれたガイドさんに、私は言った。「また来ます」
涙の別れの後の出国審査、荷物検査の際にひと騒動あった。
私のブーツの金具がセンサーに引っかかり、ボディーチェックをすれば腹からドルとユーロを入れた腹巻がでてくるし、パスポートは出てくるしで、すっかり保安検査員ともめた挙句に、靴下で歩いてなんとかゲートを越した。
そうだ、そのくらいのセキュリティだ。
そうでなくては安全は確保できない!
とはいえ、入るときはこの靴でなんでもなかったのにと思わざるを得ない。
飛行機の出発まで、まだ時間はあったので、残りのトルコリラを消費できるかどうか、あちこち見る。
最終的にカフェでアイランを飲み、トルコリラは5リラ残った。
次に来た時に、チップに使えるかな。
最初にトルコに来た時、5リラ札が無くて苦労したっけ。
だからまた来よう、トルコ。
(終わり)