2018年1月20日。午後。
「ヨーロッパの美しい村30選」に選ばれたという、ブルサ郊外のギョルヤズ村に向かう。
今回の旅行に際していろいろ調べ物をしたが、トルコは時にヨーロッパ、時に中東にカテゴリされていて、戸惑う時もあった。
画一に揃えたい人は嫌かもしれないが、私はこのどっちでもないという立ち位置がトルコだなぁと勝手に思っている。
ギョルヤズ村に近づくと、ガイドさんの説明によれば、あっちもオリーブの木、こっちもオリーブの木だそうだ。
村ではオリーブオイルも生産されているそうだが、瓶詰がほとんどで、観光客向けではないとのこと。
ギョルヤズ村は、まだ観光地開発があまりされていらず、純朴な雰囲気を保っている。
昔はギリシャ系住民が多く住んでいたそうだが、昔トルコに住むギリシャ人の住民と、ギリシャに住むトルコ人の住民を両国で交換し、それからはギリシャ系住民はいないという。
観光地開発はほとんどされていないので、道は当然村の素朴な道を通っていくことになる。
シートベルトをしていても跳ね上がるようなガタガタ道の中、バスの運転手さんはよく頑張った。腕が良かった。
ギョルヤズ村に着くころには、私はすっかり乗り物酔いの状態だった。
とはいえ、乗り物酔いは乗り物から降りさえすれば何とかなる。
ターミナルもないので、広場らしき場所でなんとかバスから降りる。
ガイドさんに一通り説明を受けてから、フリータイム。
ウルアバトという湖の中の村なので、淡水魚だろうか、魚などを売っている。
広場の近くに土産物屋が多く、橋を渡るとモスクを中心にした広場がある。
古い城壁。
地球の歩き方には半島と書かれているのだが、橋を渡っていくことを考えると、橋の下は砂嘴で、陸繋島のような場所なのだろうか。
私は乗らなかったが、観光船にも乗れる。
村を船から見ると、また違った風景が見えるのだという。
ただ、ボートに乗るなら、団体ツアーならばガイドさんに相場を聞いておいたほうがいい。
そして、4~5人乗りなので、そのくらいの人数で行くと一人当たりが安くなる場合もあるという。
なんとものんびりする。
村のモスク。
余談だが、スマホゲームのポケモンGOのイベントがこの日にあり、ちょうどこの村に来てイベント時間になった。
ポケストップがモスクになっているので、モスクの周囲を三周ばかりしたが、村人からは「あの東洋人道に迷っているのか?」とでも思われたかもしれない。
モスクの前を行き来する村の人たち。奥にはカフェも見える。
村の上のほうに行く道はこんな感じ。生活道路のようなので、こちらにはいかなかった。
村を一周した人もいて、城壁伝いに一周したが、あまり大きくはなかったとこと。
のんびり歩けばちょうどよいかもしれない。
この辺りはコウノトリが多く、巣もあるという。
村の中には、コウノトリの巣があるかもしれないとのことだった。
帰りのバスの中から、コウノトリの巣を乗せた鉄塔を見つけたが、残念ながら写真にとることはできなかった。
水鳥がのんびり浮かんでいる。
ベンチかと思ったら遺跡だという。うっかり座ったら大変である。
遊覧船が航行している。
ふと、広場の一隅を見ると、猫の家と書かれた小屋がある。
ガイドさんによれば、トルコは不殺生のお国柄で、耳にタグをつけた犬や耳に切り込みを入れた猫をよく見かけた。
タグや切り込みの犬猫は、一度保護して手術などをしたのだろう。
この大理石の葉っぱも遺跡。
車が水の中を疾走してくる。水陸両用車とかではなく、普通の乗用車だ。
トルコでは海外の車が多く、日本のトヨタ、日産、ホンダなどもよく見かけた。
ほかにはBMWにベンツにルノーに……ともかく海外の車だらけだ。
橋の近くの広場にある、お土産物屋やカフェ。
犬猫注意??
観光客も多いが、付近の住民もカフェなどを利用しているようだ。
集合場所になっていた広場には、大きなプラタナス(すずかけの木)がある。
近くにある看板とガイドさんの言葉を合わせると、この木は樹齢750~800年ほどあり、どういうわけか泣くのだという。
英語でWeeping plant という説明がついていた。
大きなすずかけの木に、何故泣くのか問うてみたが、答えはなくさらさらと風が吹いていった。
(続く)