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イーネオヤを編む

トルコの伝統手芸イーネオヤを編んでいます

カイマクルの地下都市

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カイマクルの地下都市

2018年1月23日。午前。

カイマクルの地下都市に向かう。
昔は中が暗かったが、現在ではライトアップされてだいぶ見やすくなっているという、地下に広がる都市遺跡だ。
アラブ人から逃れたキリスト教徒が住んだこともあるという。

今まで私は泊っているカッパドキアのホテルのことを、RPGのダンジョンダンジョンと呼んでいたが、ここで私は真の「ダンジョン」に遭遇した。


カイマクルの地下都市の入り口と、バスの駐車場の間には土産物屋が多い。
ナザールボンジュウを「メダマー、メダマー」と言いながら売っている。確かに目玉ではあるのだけど、「マヨケー」とか「オマモリー」とかのほうが売れそうな気もする。

先にカイマクル地下都市を案内するとかで、とにかく入り口に向かった。
入り口は普通の博物館のようだ。



一応のセキュリティチェックを受けて中に入る。
まだ博物館っぽい。

この奥で、なるほど洞窟だなと思える広場に出た。



天井も高いし、雰囲気も出ているし、昔の洞窟住宅のようなものだろうか。
なんて考えが甘かった。



昔の住居区域。



キリスト教徒が住んだ都市なので、教会もある。



本当に穴だぁ。



ガイドさんが「はい、ここを下りますよ~!」
どう見ても狭いし滑らかすぎて転がっていきそう@@;
死ぬ気で下る。
狭いので上着がこすれる、帽子が天井に引っかかる、身をかがめてもカバンが擦れる。
ここに住んでいた人たちはなんて大変だったんだ!!





ワイナリーもある。





床に空いた穴は、壺などを置く場所だそうだ。



ガイドさん「床に穴ありますね。最近ガラスでふさがれました」
むしろ最近まで空きっぱなしだったのかとつっこみたい。



下が見えるので、ふさがれていても結構怖い。



これは通路をふさぐ石の扉。
有事の際には、この岩をごろりと転がせば、難攻不落の壁になる。
真ん中の穴はのぞき穴となっている。
もちろん、現在は一ミリたりとも動かぬように、きちんとコンクリで固めてある。



カイマクルの地下都市は地下四階まで行ったが、地下に行くにつれて酸素は少ないし、暑いし、かといって通路は狭いので上着を脱いで持つわけにもいかない。
帽子は添乗員さんから「天井に頭をぶつけたときに衝撃が和らぎます」と物騒なことを言われたので、これまた脱ぐわけにもいかない。
おまけに、カッパドキアは寒いので、ヒートテックの一番暖かいのを着込んできてしまった。
ヒートテックは汗を吸うとさらに発熱する。地下は暑いので汗をかく。汗をかくとヒートテックがさらに発熱する。悪循環を通り越して地獄である。



そんな中、この地下都市に住まざるを得なかった人々のことを思う。
カッパドキアは火山灰の上にあるので、作物も育たない。
昔はまさに苦しい生活だっただろう。
ちなみに、現在のカッパドキアで手工芸が盛んなのは、あまり農業ができない土地柄というのもあるようだ。



ガイドさん「これから上に戻りますねー」
そうだ、下った分だけ登らなければならない。
しかも、さっきの滑らかな狭い通路を、だ。

登るだけでなく、時に下ったりしながら、さらに進む。





ガイドさんなしに入ったら、絶対に出てこれる自信がない。
それほど複雑な通路だった。
ずっと下るのかと思えば、急に空いた横道にそれる。それも狭くて急で滑らかで、転がって行ってしまいそうな通路だ。

はっきり言おう。太っているとここは辛い。フー ( ̄‥ ̄) = =3

地上まで戻った時には汗だくで、建物を出てようやく帽子とマフラーを取る。
雪がちらついていたが、それでも暑く感じる程汗だくだった。

バスに乗るまでの間に、お土産屋さんを覗いていたら、パテックという手編みのフットカバーを売っている店があった。
他にも様々な手芸品を売っている。

お姉さんが対応してくれて、円でもユーロでもドルでもいいし、トルコリラももちろんOKよ。と言ってくれる。



オヤのついたスカーフも売っていた。
とにかく時間がないのでパテックを買う。ウッカリ間違えて「パムック(綿)」と言ってしまったら、お姉さんが不思議そうに「綿のは夏用なんだけど」と、奥から持ってきてくれたのでそれも夏用に購入。

急いでバスに戻ろうとしたら、プラスチックのお皿に写真を入れたものを売っている。
そういえば、地下都市に入るときに写真を撮っている人がいたなと思ったが、それは土産の写真入り皿を売りつける業者だったのだ。

買っていかないとほかの観光客向けのサンプルになるそうで、ゞ( ̄∇ ̄;)ヲイヲイと思ったが、とりあえず購入。10TLだった。

ブルサで購入した帽子と同じ値段じゃないか!と気が付いたのは、ホテルに戻ってからのこと。
商売上手だなぁと思ったカイマクルの思い出だった。

(続く)

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