2018年1月25日。午後。
ブルーモスクのミナーレが全部見えるところまで来て、振り向いたらアヤソフィア。
えっ、こんなに近いの??
アヤソフィアはもともとギリシャ正教の教会で、その後ジャーミィ(モスク)に作り替えられたという経歴を持つ。
現在はモスクとして使われておらず、博物館となっている。
天井などにあったフレスコ画は漆喰で塗りつぶされ、20世紀になるまで発見されなかった。
その時代の人々が偉かったのは、漆喰で塗りつぶしただけで破壊しなかったことだろう。
戦争や内戦で破壊される遺跡の話を聞くたび、戻らない人類の遺産を思うと辛いものがある。
遺跡そのままのカフェなどを見ながら中に入ると、荷物検査や身体検査がある。
長い列ができていたが、割と早く通貨できた。
おっと、アヤソフィアも修復中だ。
中に入ると大きな扉。
ガイドさんは「大きな扉は王様用ですね。庶民は小さい扉から出入りしていました」
扉の上には、フレスコ画。
これも漆喰の下から出てきたものかなぁ?
庶民のドアから入ると、中は広く、大規模修復中の階段が上に上に伸びている。
床は大理石。
トルコは大理石が産出する山があり、大理石を豊富に使っている施設も多い。
ただ、大理石の取りすぎで、はげた山もあるそうだ。
キリスト教文化とイスラム教文化が混合したアヤソフィア。
何とも言えない不思議な空間だ。
こういった、大理石の模様をあわせた床が目立つ。
ガイドさんによれば、これは模様をきちんと合わせて床を作ったのだという。
戴冠式などに使用された場所。
基本的にモスクでは儀式を行わないそうで、こうした建築物自体が珍しいとのこと。
さて、この修復はいつ終わるのか。
ガイドさんは呑気に「私が前に来た時修復始まってました。今もやっています。多分、生きているうちに終わらないね」とのたまう。
確かに、繊細な作業の多い歴史的遺産の修復は、非常に時間がかかるものだろう。
フレスコ画がしっかり見える。
シャンデリアは今では電灯だそうだが、昔はもちろんろうそくやランプだったとのこと。
アヤソフィアがモスクだったころに建てられた、ミフラープとミンベルが見えてきた。
博物館となった今はもちろん、モスクとして使用されていない。
有名な、聖母マリアとイエス・キリストのフレスコ画。
では、聖堂内部をご覧ください。
イスラムのカリフの名を記した円盤と、キリスト教のフレスコ画。
さて、ここから聖堂の上に登る。
登るのか……。
歩きながらなのでブレているが、こんな感じの石畳の床の上をぐるぐると登りつめる。
窓はあるが、あとどのくらい登ればいいのかはわからない。
ようやく坂が終わり、上の階に出る。
( ̄u ̄;) ハァハァゼェゼェ…
一面大理石の床。
この辺りの装飾も、ずっと漆喰の下だったのだろうか。
おお、眺めがいい。
大理石の壁。
聖堂の壁にはキリスト教のフレスコ画。
窓から差し込む光は明るい。
下から見ていた聖母子像のフレスコ画を、間近で見てみる。圧巻だ。
いやー、それにしても高いところまで登りましたな。
はく離したフレスコ画。修復されるのか、それともこのまま残すのか。
上の階にある土産物屋。イスラム教関連のお土産品や、アヤソフィアの土産物が並ぶ。
そういえば、登った分だけ降りなければならない。
降りるのは、登ったのと違う回廊を使う。
転がり落ちたほうが早いような勢いで降りる。
降りた場所の付近は暗いけど、装飾が見事だった。
穴に指を入れて、指を離さずに一回転させると願い事が叶うという穴。
聖母マリアの手形と言われ、くぼみがすすり泣くかのように湿っていることもあるそうだ。
入れてみたが、考えてみると右手は交通事故後回転が悪い。
かといって、左手はもっと回転が悪い。
結局回すことはできなかった。
アヤソフィアを見終えてから、次はグランドバザールに向かうという。
ここから歩いて10分ほどとのこと。
もうひと頑張りだ。
(続く)